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にっき

hachiwa.exblog.jp

黄雀楼の日記です。三国・春秋語りや無双ネタバレトークなどもあります。

リアル三国志じゃあ~

だいぶ前になりますが、以前の日記で言ってた通り13日に三国志展行ってきましたー! 例によって渦巻殿にパワハラを行使して(…)ご一緒してもらいました。いつもありがとう~! ランチビュッフェを楽しんでから三国志展に行きました。ワインも飲み放題の孫権大歓喜コース(笑)だったんですが、途中でワインが(一時的に)切れてたりしましてね…張昭の罠かと思った(笑)。張昭さんの差し金(?)もあったので、お酒はほどほどにして三国志展に行きましたです。


最初の土曜だったので行列になってたらどうしよう…と心配だったのですが、入場待ちもなくスムーズに入れました。中も思ったほど混雑してなかった…2月に行った顔真卿展は尋常でなく混んでて、そんな感じだったらどうしようかと思ってたのでよかった…。

事前に図録を購入して予習済みだったので、見るべきポイントはなんとなく掴めていたと思います。やはり予習は大事だな…。写真も撮れるので、図録にはないような角度から写真を撮ってみたり、図録に別の写真が掲載されてしまっている(公式の正誤表参照)文物を撮ってみたりしました。

展示されている文物はパッと見インパクトがある物があまり多くないので、ところどころに展示されている横光三国志の原画や人形劇の人形がいいアクセントになっていたと思います。リアル路線からは外れてますが、テレビや漫画が入口の方も楽しめる工夫にもなってる気がします。


ではでは、個人的にツボった展示をいくつかご紹介~


「会稽曹君喪軀」磚(塼)(作品番号11、以下カッコ内の番号は作品番号だと思ってくらさい)
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『三国志の考古学』で言及されていたので気になっていたもの。厚みがわかるように横の方から撮ってみた。曹氏一族墓からは様々な刻字塼が出土しており、これもその一つ。「喪軀」の二字は後で書き足したのか、左下に肩身狭そうに書いてあるんですね~。字も簡略…「軀」とか言われなきゃ読めぬ。


酒樽(26)
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図録だと見えない内部も細かな模様が施されてます。素敵。上蓋の内部にも同じような模様があります。


童子図盤(55)
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去年朱然墓に行った時はレプリカしか見られなかったけど、本物がお越しですぜ…朱然の棺の傍で1700年以上眠っていた本物ですぜ…目の前で拝めるなんてありがたやありがたや。しかし1700年以上の時を経たとは思われない状態のよさ。思ったよりも小ぶりな盤で、小皿という感じ。


犬(95)
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蜀犬日に吠ゆ、なんて言うが、そんなチンケな感じではない…かなりでかい。顔つきもだいぶリアル。
晋の霊公が飼ってた猛犬のゴウってこんな感じなんだろうなーと思った…これならちょーとんさんを食い殺せそうですわ…(唐突に春秋)。


「童子史綽」名刺(103)
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図録には1枚しか載ってませんが、史綽の名刺(木刺)が5枚来てました! このうち「童子史綽」と書いてあるのは左の2枚。史綽の名刺については『三国志の考古学』でも取り上げられていて、それによれば「童子」という称のある名刺はこの史綽のものが一例あるだけらしい。レア名刺。


次は文物じゃないんですが、曹操高陵を原寸大で再現した空間もあるんですよ!! 

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人様があまり写ってない写真を選びましたが…。
自分が唯一見たことがある朱然の墓と較べると…広いし高い! 魏王が葬られるに相応しい広大さを実感できます。いい仕事すぎる。
高陵ゾーンの入口が墓の東側に当たります。東側に墓の入口があるのは曹氏一族墓も同じで、曹氏の墓の特徴になってるようです。写真左側にはれんがを積み上げた塼室側面も再現されてます。朱然の墓のれんがの積み方とは違うなあ。れんがの積み方も、地域とか時期によって特徴が違うんだろうか。
なお、写真やや左の四角錐状の屋根を持つ空間が後室なんですが、そこには最近発見された白磁くんが鎮座してますよ!


画像磚(138)
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曹操高陵内で見つかった画像磚のかけら。写真の磚には大きなひびが入ってますが、図録にはひびの右側の写真だけが載っていて、左側の写真はありません。市松模様みたいな柄があるんですねえ。
高陵にはこのような破片だけではなく、大き目の画像磚もあったようです。ただし盗掘されて持ち出されてしまったらしい。そのうち4点ほどは奪還済みとのこと(詳細は『三国志の考古学』参照)。
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こちらの「白虎仁」の磚は、その4点の大型画像磚の一つ「義人趙宣行善図」と呼ばれる磚の一部と考えられているらしいっす。「義人趙宣」というのは春秋好きの方ならご存知・猛犬ゴウに襲われかけた春秋晋の趙宣子=われらが(?)趙盾さんです(笑)。飢えていた霊輒(画像磚だと「零輙」と書いてあるらしい)を助けた場面が磚に描かれてるのです。その磚の最下段に動物がいっぱい描かれていて、この白虎もその一部と考えられるみたいです。


特に印象深いのはだいたい以上ですかね…。2時間半くらい見て回ったでしょうか。派手な文物は少ないですが、展示のしかたがさすがなので、見ごたえは十分に感じられました。見そびれた文物があるのでまた行きます…高陵の石牌を見そびれるとか間抜けすぎるぅ…(涙)。


最後に。矢がすげい飛んでるゾーンに無双キャラのシルエットパネルが貼ってあったりしたんですが、
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どこのどなたがどういうチョイスをなさったのかさだかではありませんがほんとうにありがとうございます

by huangque | 2019-07-21 21:33 | 三国関連

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