人気ブログランキング |

からの~ リトル三国志

リアル三国志を満喫した翌日は「リトル三国志」ですよ!

ちうことで台東区の書道博物館へ。
書道博物館では現在、夏休み時期に合わせて古代文字の世界を紹介する子供向け展示を企画してらっさるのですが、トーハクの三国志展に合わせた三国志関連の作品の展示も行われています。という訳で書道博物館の「リトル三国志」(公称)も見に行ってきたとです!


書道博物館といえばゆるい注意書きで一時期話題になってたらしいのですが(顔真卿展のときにいろいろ調べていたときに知った)、入口に着いたところからこんな感じです。書道博物館さんの手にかかれば、「写真撮影禁止」が

d0130026_19294061.jpg
こうなる(笑)。センスが素敵すぎる…。
あと、これを書いた人を多分私は知っている…たぶん、自分が大学の書道部に所属していた時に、部員全員がお世話になった方だ…。すごく面倒見のいい方で、ろくにサークル活動に行っていなかった(…)私にも、印を彫ってくだすったりしました(印はまだ大事に持ってますよ)。あの方ならなんか納得する(笑)。

ということで三国志展とは違って写真撮影禁止なので、注意書きを撮ったところで「そだね~」ってことでデジカメをしまって中に入ります。
エントランスにはコインロッカー(無料)もあって、おのぼりさんにはとてもありがたいです。荷物を預けて静かな館内をゆっくり見て回りました。


企画展の「漢字のなりたち ―古代文字の世界―」は子供向けではありますが、大人でも十分見ごたえがあります。キャプションの内容はやさしい言葉でふりがなも付けられていますが、展示されているものは逸品ぞろい。

展示内容は公式サイトなどでも見られますが、甲骨文字や青銅器、碑文の拓本など。殷~三国時代の古めの文物がメインです。甲骨文字がこれでもかと見られます。

個人的にけっこうツボだったのは、後漢の「武氏祠石闕画像銘」(拓本)です。トーハク三国志展にも曹操高陵の画像石の一部が出てましたが、全景はこんな感じになるんだと思います。でかい。
で、この画像石の拓本をよく見たら、三段目のゾーンが刺客列伝になってるらしいのがかろうじて分かってテンションが上がった! 曹沫・専諸・要離・荊軻・予譲なんかの暗殺シーンが描いてあります。よって、曹沫に脅されている斉の桓公とおまけの管仲、荊軻と秦王政(始皇帝)・秦舞陽・樊於期(の首)、予譲に上衣を渡した趙無恤なんかも描かれてますので、春秋戦国好きや刺客好きの方(?)は楽しめると思います。説明の中で趙無恤が「カタキ」って紹介されてたのがなんかツボでした(笑)。
なお、前の記事で曹操高陵から出た画像磚をご紹介しましたが、そのうちの
d0130026_21445116.jpg
こちらの磚に描かれた人物について、三国志展図録で「武氏祠の画像磚の雷神の表現と共通している」的なことが書いてあったんですが、その「武氏祠の画像磚」の絵がたぶん、書道博物館のコレではないかと…。探せばその雷神がいるかもしれない…。


他にも青銅器・有名な作品の拓本(石鼓文とか泰山刻石とか)・秦の権(おもり)なども展示されてましたが、詳細を語るだけの知識がないので(…)割愛。


2階の中村不折記念室がリトル三国志の展示室になってました。こっちの文物についていくつかメモ。

■上尊号碑(拓本)(魏)
曹丕に皇帝即位を勧める内容の上奏文。魏の有名人の名前がいっぱいありました。覚えてるのは華歆・賈詡・曹真・夏侯尚あたりかな…。あと「輔」という名と「若」という名の人がいたが(名前は「華歆」とかではなく「臣歆」と書いてあるので判然としない)、これは鮮于輔と劉若かな? 官職名との照合ができればもっと分かると思うのですが、魏にそんなに詳しくない自分にはこの程度が限度。
…調べたら原文があった…(簡体字)。この冒頭部が拓本で見られるのですが、他には王朗・曹仁・王忠(たぶん)・高柔(たぶん)・曹休の名前もあるっぽい…。「秋」というのが誰だか分からない;

■薦季直表(拓本)(魏)
鍾繇の書もありますよ~。書道の教科書にもよく載ってるやつ。丸っこくてかわいい感じの楷書。

■三体石経(魏)
古文・篆書・隷書の三体で儒教の経文を記した碑。各文字が三つの書体で書かれていて、字体の違う同じ漢字が三つ並んでいる。読みづらそう…。

■谷朗碑(拓本)(呉)
呉の碑は珍しいらしいのですが、その拓本。谷利と関係がある人なのかなあ? ちゃんと見なかったのが悔やまれる…。

■封禅国山碑(拓本)(呉)
こちらも呉の碑の拓本。『三国職官表』で時々見かけた「国山碑」はこれのことなんだろうなあ。正史に見えない人の名前なんかも載ってるっぽい。ちゃんと見なかったのg(略)。…知らずに行くともったいないことになるなあ;

■玄莫帖(拓本)(蜀)
諸葛亮の筆跡だという二行の文がある。「玄莫~」で本文が始まるのでそう呼ばれる。諸葛亮の字の左側には魏の梁鵠の字もありまする。

■三国志呉志第二十残巻
これが見たかった!! 世界最古級の『三国志』の写本といわれる逸品。呉志第二十は『三国志』の最終巻。韋曜(昭)伝の最後のあたりと華カク伝の頭あたりの部分が残っています。韋昭の名前はやっぱり「韋曜」になってるんだなあ。あと、呉の最後の皇帝の孫コウのコウの字が「晧」(偏が日)なのか「皓」(偏が白)なのか最近混乱してたんですが(…)、こちらの残巻だと「晧」(偏が日の方)になってた…。
呉志第二十の残巻は来月4日までの展示で、その後呉志第十二の残巻に切り替わりますので、呉志第二十を見たい方はお早めに。呉志第十二は虞翻伝の部分ですね…虞翻先生の于禁イジメの場面が見られるようです(よりによってなんちう部分が残ったんだか…;)。


企画展だけでもこんな感じで大変満足できるんですが、本館の方の常設展もすごかった…甲骨文・青銅器・碑・塼・印などがごろごろ置いてある。トーハク三国志展で展示されている熹平石経(書道博物館のは魯詩・公羊伝とかの部分)・鎮墓瓶・刻字塼(リトル三国志展の方にもある)・神獣鏡のお仲間も見られます! 三国志展とハシゴするのもおススメ。館内の注意書きを見るのも楽しいっす(笑)! ゆっくりマイペースに見られるのも嬉しい。


こうやって書いてみると記憶が曖昧な部分が多いので、やっぱりもう一回三国志展→書道博物館を巡らないといかんな…。呉志の展示替えの後にまた行こう…。

by huangque | 2019-07-23 00:10 | 三国関連

黄雀楼の日記です。三国・春秋語りや無双ネタバレトークなどもあります。


by huangque